藤岡大拙『出雲人―出雲学へのいざない』
暗い/内向的/社交下手/消極的/地味/勤勉/堅実/まじめ/努力家/進取性がない/即応性が弱い/活気が無い/若さがない/遊びがない
…自分のことを言っているのではなくて、この本の帯に書かれている文句だ。
このような典型的な出雲人の性格、生き方は、豊かな自然に恵まれた箱庭的な風土と、中央に対して常に負け組だった歴史によって編み出されたものだ、と著者は説く。
おっ、と興味をもたせつつ、中身は堅実な郷土史の本で、他県の人にもおすすめできる。
読み進めると出雲人の気質は自分にあてはまることが多くて、どんどん気が滅入ってくるのだが、最後に少しだけ救いがあるのでホッとする。
そういえば、年末年始に帰省したとき、松江のケーブルテレビで11月3日の「鼕行列」の録画映像をずっと流していて、皆なんとなく楽しそうではあるけれど、威勢よく太鼓を叩いている人たち以外は淡々とした様子でゾロゾロと練り歩いている姿が、ああ、いかにも松江らしいなあ、と印象的だったのを思い出した。
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