「KO/Piを試してみる」の続き。
* 標準カレンダー、ToDoからのデータ移行
前の記事では、ZiCalを使ってデータ移行できたと書きましたが、
よくドキュメントを読むと、KO/Piでもデータ移行をサポートしている
ことがわかりました。
※これ、やってみる前にデータのバックアップをとっておくことを
おすすめします。標準カレンダー側は ~/Applications/dtm/* で、
KO/Pi側は ~/Applications/korganizer/mycalendar.ics です。
まずメニューから Synchronize → Configure... を選択して、
Profile: で Sharp-DTM を選択し、設定を確認しておきます。
ここに Write Back File というチェックボックス項目があります。
Sync Howto によると、これがオンになっていると、ローカル
(KO/Pi側) のみ更新して、リモート (標準カレンダー側) は
更新しないとのことです。KO/Pi Syncing の説明と違っている
ような気がしますが…。
つまり、これをオフにすれば、KO/Pi側の変更を標準カレンダーにも
反映させることができるはず…なんですが、なぜかオフにしても
設定が保存されず、オンのままです。このへんはまだ開発中?
とにかく、これでメニューから Synchronize → Sharp-DTM を選ぶと、
標準カレンダーとToDoの内容がKO/Piに取り込まれました。
逆に、KO/Piに追加したデータは標準カレンダーには反映されません
でした。
sync後に/tmpを見ると、kopitempout というファイルが残って
いました。中身はCSV形式で、ToDoのデータでした。
* iCalとのデータ共有
いろいろ試行錯誤してみましたが、中途半端な結果になってしまいました。
一応行った手順を記しておきます。
リモートマシンとのsyncは、ssh経由で行うようになっています。
Mac OS X は標準で ssh によるリモートログインができるし、
KO/Piの出力がまともなiCalendar形式ならiCalでそのまま読めるはずと思い、
MacにUSB接続した状態でsyncを行うようにしてみました。
まず、ザウルスにOpenSSHをインストールしておきます。
また、Mac側ではシステム環境設定の「共有」で、リモートログインを
有効にしておきます。
Macにssh接続するときに毎回パスワード入力しなくていいように、
パスフレーズなしの公開鍵を作り、Macに転送しておきます。
(本当はssh-agent/ssh-addを使えばいいのだが、省略)
ザウルスで:
$ ssh-keygen -C zaurus@zaurus -t dsa (パスフレーズを設定せず、そのままリターン) $ scp ~/.ssh/id_dsa.pub hkuro@192.168.129.1:zaurus-pubkey (Macのアカウントのパスワードを入力)
Macで:
$ cat ~/zaurus-pubkey >> ~/.ssh/authorized_keys2
さらに、iCalを起動して、空のカレンダーを新規作成し、kopi
という名前にして、iCalを終了します。syncするときはiCalを
終了しておく必要があります。iCalは起動中に別プロセスが
更新したデータを正しく読み込んでくれません。
次に、syncの設定です。
Synchronize → Configure... で New Profile ボタンを押し、macという
名前のプロファイルを新規作成。
Profile kind で Remote file を選択。ssh のボタンを押してデフォルトの
設定を呼び出し、それを次のように書き換えました。(hkuro は私の
Mac上のユーザ名)
Pre sync (download) command:
scp hkuro@192.168.129.1:Library/Calendars/kopi.ics /tmp/kopi.ics
Local temp file:
/tmp/kopi.ics
Post sync (upload) command:
scp /tmp/kopi.ics hkuro@192.168.129.1:Library/Calendars/kopi.ics
これで、Synchronize → mac を実行し、iCalを起動したら、
カレンダー kopi にデータが表示されました。
問題はここからです。iCal上で変更を加えたらどうなるか、
やってみました。
まず、iCalで既存のイベントに変更を加えてsyncしてみました。
すると、更新は検知されず、KO/Piには反映されませんでした。
iCalで新規イベントを作ってみると、これはちゃんとKO/Piに
反映されました。ただ、いったんsyncした後は、iCal側で修正しても
反映されず、KO/Pi側の情報に戻ってしまいます。
つまり、iCal側でできるのは情報の閲覧と新規イベントの追加
だけで、既存イベントの修正はできない、という結果になりました。
標準カレンダーとToDoのデータをどうやって読んでいるのか、
/tmp/kopitempout の内容を見てだいたい想像はついて
いましたが、ソースを展開すると案の定 zdbat 0.2.9 が
出てきました。名前だけ db2file に変えているようです。
…てことは、SL-C3000での不具合が解消された 1.0.0 に
入れ換えてやればいいのか? と思ってやってみましたが、
やっぱり標準カレンダーへは反映されないようです。
/tmp/kopitempout が残るのも同じでした。
標準PIMまたはquarendarを再起動すると反映されるようです。「高速起動」を有効にしていると起動したままなので、高速起動をOFFにしてから標準PIMを再起動すると反映されています。
Posted by: hidetosi on 2005年01月10日 00:12はじめまして。
MacのiCalとの連携ではお世話になっております。
今回KO/Piをインストールして、紹介して頂いた設定方法でiCalとのシンクロをやってみました。
1.7.8では中途半端な結果ということで、思い切ってLatestバージョンである1.9.15をインストールしてみました。いいのかどうか分かりませんが一応動いています。
それで、iCalとのシンクロですが何とうまくいきました。
iCalでの修正もちゃんとKO/Pi側に反映されました。
これ凄いですよね。
これからがますます楽しみなソフトですね。
SSHの設定などここを読ませて頂かなければ簡単にはできませんでした。ありがとうございました。
Posted by: yama on 2005年01月10日 12:33hidetosiさん、yamaさん、コメントありがとうございます。
カレンダーの高速起動オフ、試してみたんですが、
私のマシンではダメでした。ひょっとしてhidetosiさんが
お使いなのも 1.9.15 のほうなのでしょうか。
私もバージョンアップしてみます。
さきほど1.9.15に入れ換えてみましたが、
標準カレンダーとのsyncに関しては、やはり
標準カレンダー→KO/Piのみで、逆はダメでした。
iCalとのsyncはまだ試していません。
私のマシン (SL-C3000) 固有の問題なのかもしれません。
気になっているのは、KO/Piはsync時にけっこう
大きな一時ファイルを吐き出すようなのですが、
/tmp のあるボリューム (/dev/shm) の空き容量が
あまりない (起動時で 972KB) ことです。
私はSL-C760でKO/Pi Ver1.9.15をつかいました。標準PIMではなくqualendarで確認しましたが、シンクロできていました。ただ、シンクロ対象の項目数がテスト用の4項目のみと小さかったので、項目が多いとまた違うかもしれませんね。
Posted by: hidetosi on 2005年01月11日 01:51hidetosiさん、ありがとうございます。
テンポラリファイルの領域を広げ、/opt/QtPalmtop/bin/db2file を
zdbat 1.0.0 へのシンボリックリンクに変えてみたら、
KO/Pi→標準カレンダーができました!
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