ザウルスと母艦のファイル同期に常用している Unison ですが、現時点での最新版 (2.13.16) をザウルス用にビルド、ipk にしました。
さらに、同様のツールとして、rsync と rsnapshot も ipk にしてみました。
ダウンロード:
Unison 2.13.16
unison_2.13.16-1_arm.ipk
rsync 2.6.8
rsync_2.6.8-1_arm.ipk
rsnapshot 1.2.9 (perl と rsync が必要)
rsnapshot_1.2.9-1_arm.ipk
追記 (2006-07-21): ザウルス用perlの入手先: Linuxザウルス/Perl - Walrus, Visit.
Unison の使い方等については過去記事をご覧ください。
*Unisonを使ってみる (2004-02-16)
*Unisonを使ってみる(2) (2004-02-21)
*Unisonの再コンパイル (2004-11-22)
追記 (2006-07-21): 参考: ハチハチイチナナイチ - Unisonマニュアル私的日本語訳
Unison のビルド環境について:
1. OCaml のセルフビルドとインストール
今回は最新版の 3.09.2 を使用しました。
一応 ipk 化したので置いておきます。展開すると20MBほど容量を食います。インストールにも7〜8分かかります。
これもすんなりとはビルドできず、いくつか対策が必要でした。
*/tmp の容量拡大。/root/etc/rc.d/rc.rofilesys の
mount -t tmpfs -o size=1m none /dev/shm
という行(3箇所ある)の size=1m を size=4m に書き換えて再起動。
*/lib/libdl.so から /lib/libdl.so.2 へシンボリックリンクを張る。
*libc_nonshared.a (シャープ提供のクロス開発環境の /opt/Embedix/tools/arm-linux/lib にある) を /usr/local/lib にコピーし、/usr/lib/libc.so を
GROUP( /lib/libc.so.6 libc_nonshared.a )
に書き換えて、ldconfig する (参考: SL-C7x0をhttp proxyにする)。
今回は binutils は必要ありませんでした。
./configure -prefix /opt/QtPalmtop make world make opt
config/Makefile の PREFIX=/opt/QtPalmtop を PREFIX=$(DESTDIR)/opt/QtPalmtop に書き換えて、
su make install DESTDIR=/home/zaurus/Documents/work/ocaml/dst
dst/CONTROL/control ファイルを用意し、ipkg-safelink を使ってシンボリックリンクの問題を解決してから、ipkg-build。
2. Unison のセルフビルド
*/usr/lib/libutil.so から /lib/libutil.so.1 へシンボリックリンクを張る。
*pty.c の修正。セルフ開発用 gcc のバージョンが古いため、変数宣言を途中にもってくることができない。
diff -u pty.c.orig pty.c --- pty.c.orig 2005-05-30 21:15:43.000000000 +0900 +++ pty.c 2006-07-21 08:46:51.000000000 +0900 @@ -40,9 +40,10 @@ /* c_openpty: unit -> (int * Unix.file_descr) */ CAMLprim value c_openpty() { int master,slave; + value pair; if (openpty(&master,&slave,NULL,NULL,NULL) < 0) uerror("openpty", (value) 0); - value pair = alloc_tuple(2); + pair = alloc_tuple(2); Store_field(pair,0,Val_int(master)); Store_field(pair,1,Val_int(slave)); return pair;
make THREADS=true UISTYLE=text strip unison
余談:
今回 Unison を更新したのは、母艦を MacBook にしたのがきっかけです。それまでも Cygwin などで次第に旧版の 2.9.1 より新しいバージョンを目にするようになっていましたが、DarwinPorts に登録されているのが最新版の 2.13.16 のみだったので、ザウルスをこちらに合わせたというわけです。
それにしても、ここではじめて Unison を紹介してからもう2年も経つのか……。当時よく参考にさせていただいたサイトも、更新が停滞していたりして (その最たるものは、当のシャープのザウルス宝箱Proでしょう。Qt/Embedded, Qtopia フリー版へのリンクが切れていて、元のTrolltechのftpサイトでもすでに該当バージョンのものが公開されていない)、ちょっと寂しいものがあります。そういう意味でも、LinuX zaurus Toybox 〜りなざうおもちゃばこ〜 という新しいサイトにはとても期待しています。
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