2006年12月27日

2つのシンポジウム

大正大学80周年創立記念国際学術シンポジウム 「いのちと宗教」の教育を考える (弓山達也仮想研究所)

「慰霊と追悼研究会」シンポジウム 「慰霊と顕彰の間-近現代日本の戦死者観をめぐって-」 (國學院大學研究開発推進センター)

両方とも2007年2月10日(土)に開催。う〜ん、どちらに行こう?

Posted by Hiroyuki KUROSAKI at 12:18 | TrackBack (1) | Comments (0)

2006年12月19日

消費モデルと投資モデル

この前、私の知っている学生が、大学の入学広報のために活動する学生アドバイザーとして働いているところを見かけて、ちょっと驚いた。

また昨日は、短期留学生のために日本語会話の支援などを行うアシスタントをやった学生の話を聞いた。

それから、岡山大学で行われている学生参画型の授業改善について講演を聞く機会もあった (リンク: 学生・教職員教育改善委員会)。

それらが連鎖的に頭の中をかけめぐって、この記事を書いているのだけれど、学生がこのような活動に参加する動機について、どのような説明がありうるかということで、ふとひらめいた。

学生は授業料を払って大学で学ぶ機会を得た。その時間を効率よく学習・研究やさまざまな活動に充て、今現在の高い満足を得る、というのが消費モデル。

学生は自分が成長するために大学に入ることを選んだ。授業料を払うのも学習・研究するのもこうした活動に積極的に身を投じるのも将来の成長した自分に向けての投資である、というのが投資モデル。

そんなことを妄想しながらググってみると、経済学の分野では、ボランティア行動の要因について、このような二つの異なるモデルに基づく実証的研究があることがわかった (Menchik, P. L. and Weisbrod, B. A., "Volunteer labor supply," Journal of Public Economics 32-2 (1987): 159-183)。この研究のことがどこかで刷り込まれていたのかもしれない。今度読んでみよう。

(付記) 成長のための自己投資、というのは、カッコイイけれど、それに関わる人々からすれば、少し寂しい気もする。もう少し考えを進めてみたい。

Posted by Hiroyuki KUROSAKI at 19:16 | TrackBack (0) | Comments (0)

2006年12月16日

メディア・リテラシー

(ちょっと加筆、修正)

愛・蔵太の少し調べて書く日記 - 雑誌をカッターで切り抜いて「どうしていけないんですか」という女性は本当に存在するのか
愛・蔵太の少し調べて書く日記 - 世田谷区立中央図書館の越後信子係長に「切り取られた本」について聞いてみました

読売新聞の、図書館の本、傷だらけ…「切り抜き」「線引き」横行 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) について、検証を試みた人の記事。

読売の記事には、

 越後さんには忘れられない“事件”がある。3年ほど前、館内で若い女性が最新号のファッション雑誌からヘアスタイルの写真をカッターで切り抜いていた。驚いて注意すると、女性は悪びれる様子もなく「どうしていけないんですか」と言い放ったという。

という非常に印象的なエピソードが記されている。それに対し、ブログ等では、雑誌が切り取られるケースというのは「袋とじ」のせいではないのかという反応も見られる。これらを検証しようというもの。

私もこの記事を読んで、一番驚き呆れたのはこの箇所だったけれど、こういう何の罪悪感もなく切り取るケースというのはどの程度一般的なのだろうか、とも思った。公共心の低下を憂うという趣旨に寄りかかって、そのあたりをきちんと検証しないで済ませるのは、たしかに危うい。

Posted by Hiroyuki KUROSAKI at 07:39 | TrackBack (0) | Comments (0)

2006年12月11日

卒論の季節

弓山達也仮想研究所: 僕の卒論提出(1)担当とテーマ決定

私の勤務する大学も卒論の提出期日が近づいてきた。今日も相談を受けたが、自分が卒論を書いたときのことや今に至る遅筆ぶりを思い返すと、あまりえらそうなことは言えないと反省したりする。それでもできるかぎり、論文とはエッセイや報告書ではなく、きっちりと理路を踏んで研究の成果を示すもの、ということを、学生が差し出す草稿やメモなどを手がかりに指摘して、どうにかゴールに向かうよう促している。あんまり厳しいことは言わないので、どんどん相談に来てください。

Posted by Hiroyuki KUROSAKI at 17:11 | TrackBack (0) | Comments (0)
Copyright © Hiroyuki KUROSAKI. <noir@st.rim.or.jp>